ことしもまた
リンドウ、咲く。
去年も書いたが、リンドウを見るとパブロフの犬状態で
「政夫さんはりんどうの様な人だ」(「野菊の墓」)
がアタマから離れなくなるワタシ。
あんまりしつこく離れないので、YouTubeで動画を探す。
こういう時はいっそ浸ってしまった方がスッキリして切り替えがきくのである。
あったのは木下惠介「野菊の如き君なりき」(1955)
ところどころブッツリ切れてるっぽいけどダイジェスト版か?
始まるまでが長くて止めようかと思ったが、
いきなり笠智衆が船に揺られててビックリ。
笠智衆好きのワタシはつい見続けてしまったのであった。
「あれから60年」という設定なのか。舞台も信州になってるし。
・・・深夜、思わず涙ボロボロ!
(まだ電報の段階からなのでワタシが勝手に盛り上がってた訳だが)
いやあ、ヒトリで観ててよかったぁ。
原作では民さんが死の床でにぎっていた「紅絹(もみ)の切れに包んだ小さな物」は政夫さんの手紙と写真だったのだが、木下版では手紙とリンドウに変えられている。
それはちょっと観念的すぎて現実的ではないな、と思いつつもウルウルしちゃうのであった。
この作品での「りんどうの様な人だ」は あんまりバカっぽくないので、ワタシの観た映画ではない。きっと松田聖子のヤツなんだろうなあ。
ともかくも、こうして憑き物が落ちたかのように
「りんどうの様な人だ」
のマイブームはおさまったのだが、かわりに
「笠智衆のしゃべり」
が頭から離れなくなってしまっているのであった。
笠智衆、恐るべし!
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